事務所の沿革



なぜ戸塚に法律事務所を設立?

護士というと、敷居が高いとか、費用が幾らかかるかわからないなどと云われ、近寄りがたい存在のように思われてきました。

そして、法律事務所と云いますと地方裁判所のある関内、川崎、小田原などの各裁判所の近くに法律事務所を設けて、依頼者の人々にそこまで出向いてもらうという弁護士がほとんどでした。

しかし、最近の弁護士はタレント化して、「行列のできる法律相談所」というようなテレビ番組で、司会者によって高いといわれる敷居から引きずり下ろされて 大衆化をしてきています。当法律事務所は、こうした風潮ができる前から、地方裁判所周辺にまで相談者の方々に来てもらうのではなく、地域に根ざして、地域 の人々のニーズに応え、身近な法律事務所を目指して、平成6年に戸塚の地に設立しました。

その意味では、先駆的に地域に根ざす法律事務所を創ったと自負しています。戸塚と云いますと、江戸時代は宿場町であり多くの旅人が足を休めた街ですし、正 月の大学駅伝では2区の中継地点です。

戸塚は、東海道線、湘南新宿ライン、横須賀線、地下鉄などの鉄道が停まる駅ですから、比較的周辺地域の方々が身近に 利用をしやすい場所です。

当事務所の理念

生と堤の両弁護士は、横浜合同法律事務所時代から培ってきた自分たちの弁護士としての理念があります。

それは、弁護士法が社会正義と人権擁護を弁護士の職務として規定している以上に社会的な不正義の是正のための法的闘争、平和のための法闘争、市民や労働者の人権の擁護活動を第1に念頭において弁護士活動をしていることです。

勿論、いろいろな事件があります。国を相手とした国家賠償や、米軍や国を相手とした基地の返還訴訟、大企業や地方自治体を相手とした労災事件、医療過誤、建築紛争、離婚、相続、消費者金融に対する債務整理、その他多種多彩な事件が持ち込まれます。

こうした事件に対する当事務所の方針は、大きく分ければ1つには、日常的には中小企業や市民同士の間の事件は、いかに迅速に、いかに円満に解決して依頼された方々を社会的に元の状態に復帰させるかが課題であり、これらの事件の解決に向けて最善の努力をしようということです。

他方で国・地方自治体、大企業又は暴力団などによる社会的な悪に対する争いごとでは、悪の側には立たないというだけでなく、これらの悪を追求する立場に立って弁護士活動をしよう ということを理念としています。

いま、国会でも「格差問題」が争点になっています。政治的にはいろいろな角度から格差是正を考えなければなりませんが、私たち弁護士の仕事の仕方は、まず 当事者の立場に立ってその人々の置かれた現実から物事が出発します。

つまり、まず事実を把握し、その現実の矛盾を道理に基づいて人権を擁護する立場から現 実を見直し、是正を求めていく、その作業が毎日の弁護士としての仕事です。

これから当事務所に入所する若い弁護士にこの理念を引き継いでもらい、地域の中で活発な活動をしていきたいと考えています。